
ユニークボックス CMO
大冨 翔太郎(おおとみ しょうたろう)
新卒で大手M&A仲介会社である株式会社ストライクに入社。入社後は30件以上のM&A案件を手掛け、同社において成績上位者として表彰を受けるとともに、最年少での昇進を果たすなど数々の実績を残す。2023年5月に独立し、代表である梶川とともに合同会社ユニークボックスを設立。若手の未経験者から経営層に至るまで、多様な層の転職支援を手掛け、豊富な実績を築いている。
昨今、優秀なビジネスマンの転職先として人気のあるM&A仲介業界。年収ランキングでも上位に位置しており、最近注目度が高まっています。
そこで、今回の記事では「M&A仲介業界は激務なのか?」という事について、業界の実態と理由をM&A仲介業界の経験者が詳しく解説をしていきます。
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M&A仲介業界は激務なのか
M&A業界は激務とされる職種の一つです。会社にもよっても変わりますが、繁忙期には残業時間が80時間以上になることもあります。
その理由は2つあります。
- 案件ごとの業務内容が非常に多岐にわたるから
- 案件のフェーズや顧客の状況に応じた対応が求められるから
クライアントワークが中心となるため、取引先やクライアントとのスケジュール調整、企業の詳細な調査、交渉などの業務に対応しなければいけません。また資料作成も発生します。資料作成は数十ページ作成することもあるので、定時で終わらないことが多いのです。
このような環境の中で、高いパフォーマンスを維持することが求められるため、多忙さが際立ちます。
また、業界での経験値があり単独で案件発掘からクロージングまで担当できるかどうかによっても激務度合いは変わってきます。自分が転職した場合はどうなるのか、気になる方は是非一度弊社にご相談ください。
無料で転職相談してみるM&A業界が激務と言われる理由
M&A業界が激務と言われる理由は3つあります。
- 業務プロセスが多く複雑だから
- 成果主義の社風が多いから
- 常に学習が求められるから
その理由を具体的に解説します。
業務プロセスが多く複雑だから
M&A業務には多くのプロセスが含まれます。例えば以下のような業務があります。
- M&Aの売り手企業探し
- M&Aを進めていく際に提案する資料の作成
- 面談や交渉がスムーズに進むようにサポート
- 企業価値評価(バリュエーション)
- 企業監査
- 契約書の調整
- M&Aの実行
1つの案件が成約するまでに8ヶ月〜1年以上かかることも、M&A業界が激務と言われる理由の一つです。
成果主義の社風が多いから
M&A業界の多くの企業では、インセンティブ制度が採用されており、営業成績に応じて報酬が決定されます。
会社から業務を強制されるというよりも、M&Aアドバイザーは成果を出すため業務に励むこととなり、結果的に多忙となる場合が多いです。
常に学習が求められるから
M&A業務には、最新の経済情勢や業界トレンドの知識が不可欠です。クライアントである企業の経営陣と信頼関係を築くためには、常に専門的な知識をアップデートし、最新の情報に精通している必要があります。
日常業務に加えて、自己学習の時間を確保しなければいけないことも、多忙な印象を与える理由の一つです。
M&A業界の労働環境について(残業時間|有給消化率|勤続年数)
M&A業界の労働環境(残業時間、有休消化率、勤続年数)について、日本M&Aセンター、ストライク、M&A総研、M&Aキャピタルパートナーズの大手4社を対象に比較してみました。
残業時間
M&A業界では、案件の進捗や繁忙期に応じて残業時間が大きく変動します。
【M&A業界の残業時間】
会社名 | 日本M&Aセンター | ストライク | M&A総合研究所 | M&Aキャピタルパートナーズ |
平均残業時間 | 76.3時間 | 35.2時間 | 57.4時間 | 87.2時間 |
出典:openwork「株式会社日本M&Aセンター」
出典:openwork「株式会社ストライク」
出典:openwork「株式会社M&A総合研究所」
出典:openwork「M&Aキャピタルパートナーズ株式会社」
特に、日本M&AセンターやM&Aキャピタルパートナーズのような企業では、月76.3〜87.2時間の残業が報告されており、業界全体で長時間労働の傾向が見られます。一方で、ストライクは効率的な業務運営を重視しており、比較的短い残業時間となっています。
M&A業界の残業時間が多い背景には、案件進行に伴うタイトなスケジュールや、交渉・契約書作成のサポートなどの専門性の高い業務が挙げられます。
1つの案件を完了させるまでに多くのプロセスがあり、各段階で細かい調整が必要です。また、複数案件を同時に進行させることが一般的なため、特に繁忙期には労働時間が増加する傾向があります。
関連記事:日本M&Aセンターは激務でクビになる?ノルマの有無や働き方について解説
有給消化率
M&A業界は、これまで有給消化率が低いと言われてきましたが、近年では改善が進んでいる企業も見られます。以下に、M&A業界の主要4社のデータを示します。
【M&A業界の有給消化率】
会社名 | 日本M&Aセンター | ストライク | M&A総研 | M&Aキャピタルパートナーズ |
有給消化率 | 43.6% | 61.0% | 47.0% | 54.2% |
出典:openwork「株式会社日本M&Aセンター」
出典:openwork「株式会社ストライク」
出典:openwork「株式会社M&A総合研究所」
出典:openwork「M&Aキャピタルパートナーズ株式会社」
特にストライクは有給消化率が60%を超えており、他業界に劣らない水準を達成しています。また、M&Aキャピタルパートナーズも50%を超える有給消化率を示しており、働き方改革が進んでいる様子が伺えます。
このようなデータから、M&A業界全体でもワークライフバランスを改善しようとする取り組みが進んでいることが分かりました。特に、有給消化率が高い企業を選べば、働きやすい環境でキャリアを築くことも可能です。
勤続年数
M&A業界は他業界と比較して、平均勤続年数が短いという特徴があります。以下に、M&A業界の主要4社の平均勤続年数を比較したデータを示します。
【M&A業界の平均勤続年数】
会社名 | 日本M&Aセンター | ストライク | M&A総研 | M&Aキャピタルパートナーズ |
平均勤続年数 | 3.5年 | 2.4年 | -※ | 3.2年 |
出典:openwork「株式会社日本M&Aセンター」
出典:株式会社ストライク「2024年9月期 有価証券報告書」
出典:openwork「M&Aキャピタルパートナーズ株式会社」
※M&A総研については設立年度が他社と比べて浅いため掲載なし
M&A業界では、平均勤続年数が約3年程度と比較的短い傾向です。この背景には、業界特有のキャリアパスが影響を及ぼしています。例えば、M&A総研のように勤続年数が短い企業では、激務によるミスマッチが一定数発生することも見受けられます。
しかし、その経験を活かし、起業や経営人材として新たなステージに進むケースも少なくありません。
M&A業界で培われる専門知識や人脈は、キャリアアップにおいて非常に貴重です。特に、独立してM&Aアドバイザーとして活躍する人、事業承継・経営支援の分野で新たな道を切り開く人も多い傾向にあります。業界経験が次のキャリアにつながる例は少なくありません。
このように、短い勤続年数はネガティブな要因と断定できません。むしろ、次のキャリアへのステップとして捉えられる場面が多いといえるでしょう。M&A業界で得たスキルや知識を活用し、多様な道を切り開ける環境は、この業界の魅力の一つです。
激務とされるM&A業界に転職するメリット・デメリット
M&A業界は「激務」と噂される一方で、魅力的なメリットも多数存在します。ここでは、M&A業界への転職を検討する際に知っておきたいメリット・デメリットを解説します。
M&A業界に転職するメリット
- 成長が見込める業界である
- 高収入が期待できる
- 汎用的なスキルを手に入れられる
- 独立しやすい環境がある
- 実力が正当に評価される
成長が見込める業界である
M&A業界は、将来の成長が期待される分野です。その理由として、日本企業の90%以上を占める中小企業における「後継者不足」と、M&Aの一般化が挙げられます。
これまで上場企業に限られていたM&Aの活用が、近年では中堅・中小企業にも浸透してきました。特に事業承継型の需要増加や、異業種間の成長戦略型M&Aが活性化しており、業界全体が今後10〜15年にわたり成長を続ける見通しです。
高収入が期待できる
M&A業界大手企業は上場企業の年収ランキングで上位を占めるほど、高い給与水準を誇ります。
その背景には、高額な仲介手数料や業務の効率性があります。少人数で案件を進める体制により、生産性を向上させ、高い収益を実現しているのです。
汎用的なスキルを手に入れられる
M&A業務では、会計や税務、法務、金融など多岐にわたる知識が必要です。これらのスキルは、他業界でも活用しやすい汎用性の高さが特徴です。
専門性を高めたい人にとって、M&A業界は理想的な選択肢となるでしょう。
独立しやすい環境がある
M&A業界は、独立を目指す人にとっても魅力的な選択肢です。独立に必要な初期投資が少なく、培った専門知識や人脈を活かして個人で事業を展開することが可能だからです。
また、クライアントが個々のアドバイザーに信頼を寄せる傾向が強いため、独立後も案件を確保しやすい環境にあります。
努力が正当に評価される
M&A業界は年功序列ではなく、完全な実力主義で運営されています。成果に応じて給与や役職が決定されるため、若手でも短期間でキャリアアップを目指すことが可能です。インセンティブの割合が高い給与体系は、努力と結果が直接反映される仕組みだといえます。
M&A業界に転職するデメリット
M&A業界への転職には多くのメリットがありますが、一方で特有のデメリットも存在します。ここでは、主に3つのデメリットについて説明します。
- 実力主義の厳しさ
- 時期によって仕事がハードになる
- 常に学び続ける必要がある
実力主義の厳しさ
実力主義はメリットにもなる一方で、人によっては大きなデメリットと感じることがあります。成果に基づいて評価されるため、結果を出せない場合には厳しい現実が待っています。
多くのM&A仲介会社では、給与体系がインセンティブ重視となっており、成果を出せない人には基本給のみの支給となるのです。
福利厚生が充実し、年次を重ねるごとに安定した昇給が望める大手企業の環境に慣れている方にとっては、不安要素となるでしょう。
「稼げそう」「市場価値が上がりそう」という漠然とした動機で選ぶのではなく、「経営者の承継問題に貢献したい」「実力主義の環境で挑戦したい」「起業を見据えたキャリアを築きたい」など、明確な目標を持って挑戦することが重要です。
時期によって仕事がハードになる
繁忙期の平均残業時間は、80〜100時間に達することもあります。終電帰りや、場合によっては徹夜になるケースも少なくありません。また、1〜5件程度の案件を同時進行するため、繁忙期に案件が重なると業務量が急増します。
このような働き方が毎年のように続くため、十分な体力や精神力が必要です。特に繁忙期には、スケジュール管理・健康管理が重要な課題となります。
常に学び続ける必要がある
M&A業界では、経験を積んでも継続的な学習は必要です。案件ごとに企業のビジネスモデルや業界特性が異なるため、それぞれの企業に応じた知識のインプット・アウトプットが欠かせません。
また、経営者との信頼関係を構築するには、その業界に精通し、同等の知識を持っていることが求められます。初回訪問の段階で信頼を得られないと、機会損失に繋がる可能性があるのです。
さらに、法改正が頻繁に行われるため、アドバイザーとして最新情報を常に把握する努力が必要です。高い情報感度を保ち、日々学び続ける姿勢が求められる業界だといえます。
激務とされるM&A業界の仕事内容について
ここでは、M&A仲介におけるアドバイザーの具体的な仕事内容を時系列に沿って詳しく解説します。
M&Aアドバイザー業務には3つのフェーズがあります。
- ソーシングフェイズ
- マッチングフェイズ
- エグゼキューションフェイズ
それぞれ詳しくみていきましょう。
【ソーシングフェイズ】
譲渡検討企業オーナーとの面談
譲渡を検討している企業のオーナーとの面談から始まります。オーナーと接触する方法は以下のとおりです。
- DM(ダイレクトメール)を送る
- 電話でアポイントを取る
- 既存顧客から紹介される
転職してすぐの未経験者は、主にDM送付やテレアポを通じてオーナーとの接点を持つことが一般的です。
株価算定の実施
株価算定の実施とは、譲渡する企業の株式の適正な価値(株価)を算出する作業を指します。M&Aにおいては、譲渡価格の根拠となるため非常に重要なプロセスです。
買い手企業と売り手企業が価格交渉を行う際に基準となるため、正確かつ客観的な算定が求められます。
オーナーと仲介契約を結ぶ
面談を通じてオーナーがM&Aに前向きになった場合、M&A仲介会社とオーナーの間で「仲介契約書」を締結します。契約のポイントは以下のとおりです。
- 契約相手:M&A仲介会社と、譲渡企業の株主(通常はオーナーである個人)との間で契約
- 専任契約の有無:専任契約の場合は、契約期間を6ヶ月〜1年程度に設定することが多い
- 手数料(フィー)の内容:着手金の有無、中間金、成約時の報酬額など
- その他:諸経費の精算方法、テール条項、秘密保持の規定
この部分を明確にすることで、後々のトラブルを防ぎます。
【マッチングフェイズ】
M&Aのマッチング
M&Aのマッチングとは、売り手と買い手企業を結びつけるプロセスです。売り手企業から提供された情報をもとに、企業名を伏せた企業概要書を作成します。
この資料をもとに、買い手候補の選定を行います。買い手候補をリスト化したものを「ロングリスト」と呼び、その中から条件をさらに絞り込んだリストが「ショートリスト」です。
マッチング業務では、単なる売買ではなく、M&Aによる相乗効果(シナジー効果)が得られるかどうかを慎重に判断する必要があります。
両社の長期的な成長を見据えた選定が求められる重要なプロセスです。
M&Aの交渉
相手企業が決定した後は、具体的な条件交渉に進みます。交渉では、売り手と買い手双方の条件を調整し、利益相反を回避することが重要です。
アドバイザーはその間に入り、双方が合意できる条件をまとめ、契約書に反映していきます。このプロセスは非常に慎重に進められるため、調整能力が求められます。
契約書の作成
M&Aは会社の売買であり、大規模な取引になるため、契約書の作成が不可欠です。
アドバイザーは、以下の主な契約書の調整業務を担当します。
- 秘密保持契約書:情報漏洩や不正利用を防ぐために交わされる契約書
- 基本合意契約書:最終契約に至る前段階で、条件面を調整するための契約書
- 最終合意契約書:M&Aを正式に成立させるための契約書で法的拘束力あり
これらの契約書の作成には法律の知識が必要であり、最終的には弁護士や司法書士が作成を担当します。
【エグゼキューションフェイズ】
デューデリジェンスのサポート
デューデリジェンスは、買い手企業が売り手企業を調査するプロセスです。
主に以下の分野で調査が行われます。
- 財務
- 税務
- 法務
- 人事
- ビジネス
- IT
- その他
これらの調査では、財務状態や法的リスク、経営者の背景、土壌汚染の有無などを確認します。調査期間は取引規模により異なりますが、通常1〜2ヶ月程度です。このプロセスは、買い手企業が選定した士業やコンサルティングファームが中心となって進めます。
企業価値評価
企業価値評価は、M&A業務の中で「バリュエーション」とも呼ばれます。非上場企業の場合は上場企業とは異なり、価格の算定が難しいため、専門家による正確な評価が不可欠です。企業価値評価は取引の基礎となるため、非常に重要な業務の一つです。
関連記事:【経験者の解説】M&Aの流れと各フェーズのポイントについて!
これらの要素が複合的に絡み合うことで、M&A業界は激務とみなされています。しかし、この業界では高い報酬やキャリア形成の機会も提供されるため、やりがい・メリットを感じる人も多いのが実情です。
よって今回は以下のケースについて、どのように勤務時間が変わるのか解説していきます。
- 案件が忙しい・忙しくないフェーズ
- 業界経験値が2年以下/2年以上
- 働き方(案件の獲得スタンスなど)
以下から詳しく見ていきましょう!
案件が忙しい・忙しくないフェーズとは?
案件が忙しい・忙しくないフェーズとは、どのフェーズのことを指すのでしょうか?一般的にM&Aの仲介は以下のような流れで話しが進んでいきます。
- 案件受託
- 各資料収集及び売主様へのインタビュー
- 資料作成(IM作成)
- 買手企業候補への案件打診
- 意向表明書、TOP面談の対応等
- 基本合意書の締結(もしくは独占交渉権の付与)
- デューディリジェンスの対応
- 最終契約書の条件調整
- 最終契約書の締結
- クロージング
案件が忙しいフェーズはどのフェーズ?
この中で、特に忙しいフェーズは資料作成であったり、 デューディリジェンスの対応以降のフェーズ だと感じます。
理由は、資料作成においては、期限が設定されている事が多く、「何時何時までにIM資料を完成させて、何時何時から打診を開始する」など譲渡企業側とスケジュールを決めます。このIM資料は譲渡企業の基本情報(社名から株主構成、沿革、所在地など)からビジネスモデル、強み/弱み、財務内容など幅広い内容を盛り込む必要があるのですが、この作成に特に未経験者の場合には時間を要することが多いです。
また、デューディリジェンスの対応以降については、譲受企業側から多数の質問事項が投げかけられますので、全てに対応していく必要があります。M&A仲介会社が行うのは、デューディリジェンスの実施ではなくあくまでサポートの範囲なので、譲渡企業側に対して資料の収集目的の意図であったり質問の背景などを添えて伝える必要があります。
更に、このくらいのフェーズになってくると、譲渡企業側もかなりセンシティブになってきます。一個一個丁寧に進める必要がありますので、体力的・精神的にかなりハードになってくるフェーズです。
案件が忙しくないフェーズはどのフェーズ?
逆に案件が忙しくないフェーズは、 買手企業への打診のフェーズであったり、TOP面談の調整などのフェーズ では比較的忙しくないと感じます。
ただ、忙しくないとは言っても、クライアントである譲渡企業・譲受企業のために、丁寧に仕事をする必要がありますので、精神的には常に気を張っていなければいけません。
また、余談ですが、案件は常に複数担当するというのが、M&A仲介会社での働き方になってきますので、とある案件では案件が忙しくないフェーズであっても、別の案件では忙しいフェーズになっていたりすると、結果的に激務となってしまう事もあります。
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無料で転職相談してみる業界経験値が2年以下か2年以上か
業界経験が2年以下の場合と、2年以上の場合とでも大きく変わってきます。この2年というのは、概ね案件の獲得からクロージングまで単独で担当できるようになるまでの期間なので、2年という年数にしています。
あくまで2年という数字は、筆者がM&A仲介業界に在籍していた時に、周りの様子などを見て感じた年数であり、各個人によって異なってきます。
単独で案件を遂行できる場合とそうでない場合の働き方について、解説していきましょう。
業界経験値が2年以下(単独での案件遂行が難しい)
単独での案件遂行が難しい場合には、激務になる事が多いです。理由は以下の通りです。
- そもそも経験値が少ないので、一つ一つの仕事に時間がかかる
- 先輩と一緒に案件を担当したりサポート役に回ることもあるので、時間を自分でコントロールできない
- 業務時間外で、勉強したり知識を吸収する時間を確保する必要がある
どの業界でも同じだとは思うのですが、経験値が少ない内は業務の時間が多くなるだけでなく、それ以外の時間で勉強や知識を吸収しなければならないので、忙しい日々は続くでしょう。
業界経験値が2年以上(単独での案件遂行ができる)
単独での案件遂行ができる場合には、比較的自由な働き方が出来たりします。理由は以下の通りです。
- 誰かと一緒に仕事をするという事が少ないので、自分のペースで仕事ができる
- 経験値を頼りに、概ねの作業は効率的にこなすことができるようになっている
- フェーズフェーズでのアクセルの踏み方を理解できるようになっている
ただ、注意点として、M&A仲介業界の魅力の1つとして自由な点があるのですが、誰からも仕事を強要されることはないので、自分で自分にムチを打つ必要があります。
そこで、怠けてしまったりすると、継続的に結果を出すことが難しくなってしまいます。
無料で転職相談してみる働き方(案件の獲得スタンスなど)
最後に案件の獲得スタンスによっても働き方が変わってきます。主に案件の獲得スタンスは以下に大きく分けられます。
- とりあえず何でも受けるスタンス
- 選別していい案件だけ受けるスタンス
それぞれのスタンスと激務との関係性について以下から詳しく解説していきます。
とりあえず何でも受けるスタンス
とりあえず何でも受けるスタンスとは、言葉の通りどんな案件でも受託してくる働き方のことを指します。※受託とは、案件獲得のことです。
このスタイルは、未経験者の方であったり、キーエンス、野村證券などのバリバリの営業会社出身の方が多い印象です。
この働き方のメリット・デメリットは以下の通りです。
- 経験できる案件数が増えるので、成長スピードが早い
- 数多くの案件を抱えているので、爆発的な成果が出る可能性がある
- 仮に成果が出なくても、頑張っている感は出るので情状酌量の余地がある
- 忙しすぎて一件あたりの濃度が下がりクライアントの満足度が低下する恐れがある
- 気付いたら悪い案件ばかりで忙しいけど成果が全くでないという辛い状態に陥る可能性がある
- 目の前のタスクが多すぎて、中長期的な目線での仕事ができなくなる恐れがある
ご自身の経験値や希望する働き方、家庭環境なども考慮しながら決めていくとよいでしょう。筆者としては、未経験で入社して1年間は経験値という意味でも、幅広く案件を獲得して経験値を積むということもいいと思っています。
無料で転職相談してみる選別していい案件だけ受けるスタンス
選別していい案件だけ受けるスタンスは、かなり難易度の高い働き方になります。理由は、いい案件には沢山のM&A仲介会社、M&Aプレイヤーがアプローチをしており、そのような中で案件を獲得するには、 多数の競合に勝っていく必要があるからです。
ここで注意なのは、筆者が新卒一年目のときに先輩から言われた「いい案件といい会社は違う」という事です。いい会社とは、財務内容がピカピカで参入障壁も高く、利益も上がっている会社ですね。しかし、これが必ずしもいい案件ではないのです。
いい案件とは、譲受企業から人気の案件でありすぐに相手先が見つかる案件の事を指します。どのような案件かというと、株価が割安の案件であったり、株主構成が単純、ニッチトップ(狭い業界でトップシェアを誇っている会社の案件)案件だったりします。
このスタンスのメリット・デメリットは以下の通りです。
- 比較的時間に余裕を持たせながら仕事をすることができる
- 丁寧に1件、1件をこなしていくので濃度の濃いサービスを提供することができる
- 仕事以外の時間、例えば家族サービスだったりをすることができる
- チャンスを逃してしまうと成果が全く上がらない恐れがある
- いい案件と悪い案件の見極めが難しい
- 年に1~2件の成約になるので1件、1件のプレッシャーが大きい
M&A業界の繁忙期・閑散期の1日の流れ
日本の会社は3月決算が多く、買い手・売り手企業どちらも春先は自社の決算で忙しいです。自社の直近確定決算を参考に、いくらで売れそうかを検討してからM&A案件が始まります。そのため、夏〜秋が繁忙期となります。
M&Aアドバイザーの繁忙期・閑散期の大まかなスケジュールを紹介します。
繁忙期
09:00:出社
09:30:案件の進捗ミーティング
10:00:商談用の資料作成、新規商談先へのアポ電話
12:00:商談(1日当たり平均2アポ程度)
17:00:各資料の作成(企業概要書など)
21:00:夕食
21:30:翌日の商談準備
23:30:退社
閑散期
09:00:出社
09:30:案件の進捗ミーティング
12:00:昼食
13:00:各資料の作成、案件先のフォロー
18:00:退社
複数案件が同時進行している場合、商談と商談との間に資料作成をしたり、新規商談先へのアポを獲得したりとさまざまな業務に対応する必要があります。そのため、繁忙期には終電で帰ることも少なくありません。
一方閑散期の場合は、定時退社が基本です。空いている時間は新しい知識を習得するために、勉強する方が多い傾向です。
まとめ
今回はM&A仲介は激務か?という事について、詳しく解説をしました。改めて、以下の要素によって激務かどうかが変わってきます。
- 案件が忙しい・忙しくないフェーズ
- 業界経験値が2年以下か以下か
- 働き方(案件の獲得スタンス)
ある程度の経験値を積めば、比較的自由に働ける業界 だと思いますので、ご自身の前職での経験だったり、得意とする働き方によって決めていけばよいと考えています。
M&A業界は激務なのかについて、元M&Aアドバイザーである大冨が動画でも解説をしております。こちらもぜひご覧ください。
実際に働いた生の声であったり、周りの声が聞きたい!という方は是非弊社までお問い合わせください。M&A業界経験者で、かつ多くの転職者をM&A仲介業界に転職サポートした経験から生の声をお伝えさせていただきます。
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