
ユニークボックス CMO
大冨 翔太郎(おおとみ しょうたろう)
新卒で大手M&A仲介会社である株式会社ストライクに入社。入社後は30件以上のM&A案件を手掛け、同社において成績上位者として表彰を受けるとともに、最年少での昇進を果たすなど数々の実績を残す。2023年5月に独立し、代表である梶川とともに合同会社ユニークボックスを設立。若手の未経験者から経営層に至るまで、多様な層の転職支援を手掛け、豊富な実績を築いている。
昨今、事業承継がホットワードになっていることや平均年収ランキングで上位にM&A仲介会社が位置していることから、M&A仲介業界への注目度が高まっています。今回は、M&A仲介のビジネスモデルについて、業界経験者が解説していきます。
目次
M&A仲介のビジネスモデル【図解付】
M&A仲介は、会社(株式)を譲渡したい売主と会社を買収したい買主の間に立ち、M&Aのクロージング(契約書の調印、資金決済)までサポートする仕事です。

M&A仲介業務には、売主と買主が登場しますので、それぞれについて詳しく解説していきます。
M&A仲介における売主とは
M&A仲介における売主とは株主のことです。M&Aは会社の売買と世間では言われることが多いのですが、厳密には株式の売買であるためです。
※株式以外にも事業の売買などもありますが、今回は簡単にするために株式に限定しています
株主は、主に以下のパターンです。
- 会社の社長
- 会社の役員
- 会社の従業員
- 会社以外の人物
- 法人
上記の①から⑤が、単一で存在していたり、複数で存在していたりします。オーソドックスなパターンとしては、①のパターンでオーナー社長というケースになりますが、複雑なパターンでは、①から④が複合的に存在し、その中でも④のパターンである会社に在籍していない第三者が複数株主であり、中には連絡が取ることが難しいというケースです。
オーソドックスの事例
社長が会社の株式を100%保有しているケース
複雑な事例
社長が会社の株式を40%保有、役員が10%保有、第三者Aが30%保有、第三者Bが15%保有、第三者Cが5%保有
なぜ上記の事例が複雑になるかと言うと、中小企業のM&Aでは、株式を100%もしくは最低でも51%以上譲渡することが一般的となりますが、一部連絡が取れない株主が存在していたり、譲渡に反対する株主がいると、M&Aが成立しない可能性もあるためです。
M&A仲介における買主とは
M&A仲介における買主とは、売主の株式を譲り受ける主体のことです。M&A仲介会社が手掛けるM&Aでは、会社の株式を過半数取得するというスキームが一般的です。
買主の種類としては以下のとおりです。
- 事業会社
- 投資ファンド
- 個人
①事業会社と②投資ファンドが買主となるケースが大半ですが、一部最近では個人でM&Aするケースも増えてきていますので、③個人も存在しています。
しかし、M&A仲介会社が取り扱う案件規模や成約フィーの兼ね合いから、③個人が買主となるM&Aは、小規模案件を専門に取り扱うM&A仲介会社で発生するケースが大半です。
M&A仲介会社の役割とは
M&A仲介会社の役割としては以下のとおりです。
- 膨大なネットワークから売主に適した買主を探す
- 買主と売主の間に入り、両社の利害を調整しながら契約締結までフォローする
- 各種契約書やデューデリジェンスのサポートをする
それぞれについて以下で解説します。
膨大なネットワークから売主に適した買主を探す
M&A仲介会社の優位性の1つとして、膨大な情報量という点があります。その情報網を活用し、売主に適した買主を探すということが役割の一つです。売主のみでは、なかなか多数の買主にアクセスすることは困難であることが多いので、そこで仲介会社の価値を発揮することになります。
買主と売主の間に入り、両社の利害を調整しながら契約締結までフォローする
買主と売主は、それぞれ希望する条件があります。しかし、中にはお互いの希望が乖離しているケースも存在します。そのような時に、仲介会社が間に入ることで、両社の落としどころを探っていきます。
買主と売主が直接やり取りをすると、お互い本音で言い合うことも難しいですし、ストレスフルな環境になりますが、仲介会社がワンクッション入ることで、両社の落としどころを見つけていくというイメージです。
各種契約書やデューデリジェンスのサポートをする
各種契約書の作成やデューデリジェンスのサポートも仲介会社の役割の一つです。あくまで仲介会社は主体ではなくサポートという位置づけにはなりますが、M&Aが初めてである買主、売主に対して適切なサポートをすることが求められています。
まとめ
M&A仲介のビジネスモデルから買主、売主、M&A仲介会社の説明をしました。M&A仲介会社のビジネスモデルはどの会社も大まかには同じですので、本記事の内容はしっかりと理解した上で、M&A仲介業界の選考に臨めると良いでしょう。
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